こどもをまもる　のつづき

　その後日談というか、その日の夕方。

施術中に玄関の鐘が「カラン」と鳴った。



「予約外の御来院やな。次は何時が空いてたっけなぁ」と予約表を見ながら出て行くと、お昼の少年と女性が立っている。



「先ほどは、本当にありがとうございました。□□(少年の名前)の母です。｣と丁寧にご挨拶を頂いた。

「本当にしっかりした息子さんでこちらも清々しい気持ちになりました｣

「これ、つまらないものですが…｣と袋を差し出される。「いやいや、そんなつもりではありませんので…」「どうぞお受け取り下さい」「いやいや…」「どうぞ…」……。



結局頂いた。



　よく悪い意味で【この親にしてこの子あり】と言われるが、これは良い事例への遭遇である。

　周りの大人が恥ずかしくない生活を送ると、こどもも健全な成長を遂げる。

　「こども１１０番の店」

　身の危険を感じた時は、遠慮なく駆け込んできて欲しい。

　御礼は、清々しい「ありがとう」の一言で十分！