訪問セ－ルス

　先ほど、施術中に玄関をノックする音がした。



　出てみると、「○○電力の広告代理店をしております△△社です」見るからに清潔感のあるス－ツ姿の方が立っている。非常に簡潔にセ-ルスポイントをプレゼンしてきた。押し付けがましい事もなく、終始笑顔でいやみが無かった。



　結局、そのサ－ビスの購入はしなかったが、ご来院の患者さんが興味を持たれたようで名刺をメモして帰られた。



　以前、全く正反対の訪問セ－ルスの方が来た。



　ガチャ－ン。激しく扉が開き。



「ｸﾛｽﾀ-ﾄﾙですが、常備薬を設置させてください」

「すいません。うちは間に合っておりますので…」

「そんな事言わずに、１年だけでもいかがです」

「せっかくですが、今患者さんもおられますので…すいません」

　私なりに丁重にお断りしたつもり。



　次の瞬間「ちぇっ」　

　耳を疑った。

　さらに、ふてくされたようにこちらを睨み付けながらクルッと反転。ドアも閉めずに立ち去った。

　その時おられた患者さんも「えらい態度悪いセ－ルスマンやね。私の実家で依頼してるけどやめさせようかな」って言っておられて少し救われた気分。

｢たまたま、あの方だけでしょう。他の方は大丈夫ですよ｣とﾌｫﾛ-はしておいた。



　生業上「口コミ」の怖さは良く解かっているつもり。



　ｸﾛｽﾀ-ﾄﾙさん、関西のおばちゃんの情報網は光ﾌｧｲﾊﾞ-より早いかもよ(＾＾；)