一生の仕事

　この仕事を【一生の仕事だと思っている】



　この職を志した初めの頃に、ある尊敬する高名な先生より



　｢こんないい仕事は無いですよ。人様に喜んでいただいて、尚且つ報酬までいただけるんですからね。がんばりなさい。｣とお声をかけて頂いた。



　今もこの言葉を心に、皆様にご納得頂けるよう日々に望んでいるつもりである。





　先日。通院三回目の患者さんとの対話。



　｢こんにちは。調子はいかがですか？｣



　｢ありがとうございます。おかげさんで痛み再発していません｣



　｢よかったですね～｣



　｢では、今日はまず○○しましょうね。｣



　｢ありがとうございます。お願いいたします。｣



　｢じゃあ次は、△■筋を復活させてみましょう｣



　｢ありがとうございます。｣



　｢次は◇▲◎だから、■★関節のここと、顔のあそこに手をおいてください。｣



　｢ありがとうございます。｣



　｢ほな、次は…｣



　｢ありがとうございます。｣　｢次…｣・‥…　｢ありが…｣・‥…｢あ…｣・‥…。　



　当院では、問診と説明を施術と平行して進めるために、こんなやり取りが延々と続いてしまった。(＾＾；)



　

　｢そんなに、感謝されると困ってしまいますので…m(__)m｣



　｢でも、本当に感謝してるのよ｣



　こちらこそありがたい話である。





　｢これが、私の仕事ですので…｣



　一応かっこつけて言ってみた。





　その夜少し考えてみた。



　当院のカイロプラクティック整体術はもちろん万能ではない。



　上記の方の例は、理想的な事例。



　私自身が冷や汗をかいてしまう事例も少なからずある。



　こんな時、空き時間に昔の資料や文献を引っ張り出して



　「なんとか、ならないかなぁ」と熟考してみる。



　元来、勉強は好きではなく、じっくり考えるのが苦手で飽きっぽいタイプだと思っていた。



　しかし、この分野に関しては未だに飽きない。



　この大きな要因になっているのが



　人様に喜んで頂く事の感動を知ってしまったからだと思う。





　【一生の仕事】とは【一生(人様に)勉強させてもらえる仕事】なんじゃないかなとおぼろげに見えてきたような気がする。





　私の方こそ感謝せねばならない。