手足(脚)のしびれについてⅥ

　まず、最も代表的なものに椎間板ヘルニアがある。



　名前ぐらいは誰でもご存知かと思うが、私は昔｢脱腸」のことかと思っていたが実は違う…。



　ヘルニアとは独語で『突出』とか『とびでる』と言う意味らしく、脱腸は正式には『鼠径ヘルニア』と言い下腹部の前の部分すなわち鼠径部が飛び出すからそうなづけられている。



　では今回の椎間板ヘルニアは…？



　名前の通り椎間板が飛び出て神経根を圧迫しているのである。



　以前に椎間板とは柔らかいスポンジ状のものとイメ-ジしていただいたが、その断面は２層に分かれており、ちょうどバ－ムク－ヘンのように外側は年輪状に繊維が折れ重なって強固に形成されている。(繊維輪)



　しかし、中央の空洞部分は空洞ではなくゼリ－状の物体が先ほどの強固な繊維輪で守られている。



　

　このゼリ－状の物体が繊維輪が破れることにより外へ飛び出し、末梢神経にあたって刺激するのが椎間板ヘルニアである。



　きっかけには、長年の蓄積と突発的な衝撃とあるが、いずれにしても対象となる椎間板に、許容を超える負荷が掛かかり、繊維輪が敗れてしまうこと大きな原因となる。